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2020年6月1日

顔認証システムとは?

 

顔認証システムとは?
顔認証システムの仕組みや導入のメリット

顔認証システムは、今や最新のスマートフォンのほとんどの機種に搭載されている他、空港での入出国管理やオフィスの入退室管理など、日常生活のあらゆる場所に普及し、私たちの生活において身近なものとなりました。そして、今後もさらなる可能性が期待されています。今回は、そんな顔認証システムの仕組みや、指紋認証との違い、顔認証システム導入のメリットについてご紹介します。

顔認証システムとは

顔認証とは、カメラで顔を撮影し、目・鼻・口などの位置や大きさをもとにデータベースと照合して、その人を瞬時に認識するシステムのことです。顔認証システムは、ここ数年でその精度が格段に向上し、顔の一部が隠れていたり、暗い場所であったりしても、かなり正確な顔認証ができるようになりました。

顔認証システムの仕組み

顔認証システムの仕組みは、カメラで撮影した顔をもとに、コンピューターが本人かどうかを判断する認証方法です。顔認証システムには、人の顔を平面的にとらえる二次元(2D)顔認証と、立体的にとらえる三次元(3D)顔認証があり、三次元(3D)顔認証の方がセキュリティ面での安全性や顔認証の精度が高いです。また、AIを活用した顔認証システムも展開されています。

顔認証と指紋認証の違い

顔認証と指紋認証の大きな違いは、指紋認証は機械への接触が必要なことに対し、顔認証は機械への接触が必要ないところです。顔と同様に指紋も唯一無二のものですが、機械への手の置き方が悪いと認証できませんし、不特定多数の人がひとつの機械に接触するということを考えると、衛生面での不安を与える要素にもなります。
現在は指紋認証が多く普及していますが、感染症予防の観点や性能の高さから、今後は顔認証システムを導入する企業が増えると予測されています。

顔認証システム導入のメリット

顔認証システムを導入するメリットをご紹介します。

パスワード不要
顔認証システムを導入することで、英語や数字を複数組み合わせて入力しなくてはならないパスワードが不要になります。手荷物を置いてパスワードを入力する手間や、入力ミスによるエラー、パスワード忘れの心配がありません。
IDカード不要
顔認証システムを導入することで、対象者が画面を見るだけで認証が完了するため、IDカード発行にかかるコストや管理上の手間がなくなります。IDカード忘れの心配もありません。
なりすまし防止
IDカードやパスワードによる認証は、なりすましの危険性がゼロではありません。顔認証システムを導入することで、なりすましを防止することができます。
入退室の待ち時間削減
たくさんの人が出入りするオフィスビルや建設現場において、出退勤時間はゲートに長い列ができることがあります。顔認証システムを導入することで、認証にかかる時間を大幅に縮小することができ、出退勤時間の混雑をなくすことができます。
防犯抑止効果
AI機能を搭載した顔認証システムでは、顔認証データベースに登録が無い人物の顔を検知すると管理者への通知がなされます。

顔認証システム導入事例【国内】

ここからは、顔認証システムの導入事例をご紹介します。

空港での入出国管理
大きな空港を中心に、顔認証ゲートの運用が始まっています。顔認証システムの導入により、入出国手続きの合理化が期待できます。
入退室および出退勤管理
入退室管理や出退勤管理に顔認証システムを導入する企業が増えています。顔認証システムの導入により、なりすましなどの不正防止やIDカード発行や管理にかかる運用コスト削減につながります。
倉庫の入退者管理
多くの物品を管理する倉庫でも、顔認証システムは導入されています。顔認証システムにより、入退者の情報を正確に把握することができるとともに、荷物を持った状態で手がふさがっていても顔だけで認証することが可能なため、効率の良いセキュリティ対策となります。
パチンコ店の不正防止
パチンコ店では、パチンコ台に搭載されたカメラで利用客を撮影し、不審人物を特定するといった目的で顔認証システムが導入されています。顔認証システムの導入により、スタッフの人数が少ないパチンコ店でも不正防止の対策が可能となります。
駐車場のセキュリティ対策
顔認証システムを駐車場の防犯カメラに搭載することで、万が一、車へのいたずらや車上荒らし、不正利用などのトラブルがあっても、顔を明確に記録しているため、早期の犯人特定につながります。
店舗でのマーケティング
店舗に顔認証システムを導入することで、お得意様の顔や不審人物の特定だけでなく、年齢層・性別・来店時間・滞在時間・店舗内での行動などを把握することが可能です。来店されるお客様を属性別に集計することで、マーケティングに活用できます。

顔認証システム導入事例【海外】

顔認証システムは海外でも普及が進んでいます。アメリカや中国における顔認証システムの導入事例をご紹介します。

犯罪検挙率がアップ(中国)
中国では顔認証システムを導入した監視カメラが多数導入されています。監視カメラに顔認証システムを導入してから、中国における犯罪者の検挙率は大幅にアップしたと言われています。
顔認証決済ができる電子マネー(中国)
中国では電子マネーの普及率が高く、世界で初めて顔認証決済ができる電子マネーを導入したのも中国でした。地下鉄でも顔認証システムの導入が進むなど、顔認証システムはキャッシュレス化の一助となっています。
顔認証システムの利用禁止(アメリカ)
2001年の同時多発テロ事件以降、アメリカでもセキュリティ対策が強化され、顔認証システムを搭載した監視カメラの設置が進んでいます。しかし、個人のプライバシーが侵害されることへの懸念が広まり、公的機関では顔認証システムの利用を禁止するケースも出ています。

TRASCOPE(トラスコープ)の顔認証システム

弊社が提供する「TRASCOPE(トラスコープ) 」は、無線×クラウドを活用した次世代型映像確認サービスです。世界最速エンジン+エッジ処理により、高速での顔認証を実現しました。世界トップの圧倒的な認証スピードにより最大30名の同時認証が可能となり、利便性を追求した顔認証システムを様々なソリューションにて提供いたします。

例えば、入退室・出退勤管理ソリューションでは、顔認証による時間短縮、管理コスト削減以外にも、各種認証ログをcsv出力させることで、様々な外部システムと連携させることができます。また、入退室ゲートにおいて、顔認証データ未登録者を検知した際は、パトランプの点灯やメールでの通知により、管理者へと即座に報告いたします。メールには検知時の画像確認URLが記載されており、遠隔からでも確認が可能です。

店舗管理&来店顧客の分析ソリューションでは、来場者の顔情報のみを抽出し、全てクラウドで一元管理しておくことで、同一人物の同一店舗における来場日時及び来場頻度、他拠点の来場日時等のリピート情報を一元管理することが可能となります。リピーター分析や属性分析だけでなく、複数店舗間における統合分析により、リピーターの生活行動を分析することも可能です。

最後に

顔認証システムについては、今後もさらなる可能性が期待されています。セキュリティ強化、管理上の時間短縮やコスト削減のメリットだけでなく、顔認証システムから得たデータをもとに、マーケティングに活かすことも可能です。

顔認証システム導入の際は「TRASCOPE(トラスコープ) 」をご検討ください。ご要望・要件に応じて、ご提案させて頂きますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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