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2020年6月1日

AI技術を活用した画像解析

 

防犯カメラ映像はAIで画像解析!
AI技術を活用した画像解析とは

防犯カメラの映像がきっかけで事件が解決したという報道を耳にすることが増えました。画質の向上や画像解析の技術進歩により、防犯カメラは様々なシーンで活躍しています。また、AI技術を活用することで画像解析の精度もさらに向上しています。今回は、AIによる画像解析の活用について、事例を踏まえて解説します。

画像解析とは

画像解析とは、画像のなかから測定したい対象物を抽出し、それが何を意味するのかを解析する処理のことをいいます。画像解析自体は1960年代から行われていましたが、AI技術の進歩によって現在は様々な分野で活用されています。

従来の画像解析技術

これまでの画像解析処理は、パソコンを用いて画像のなかから対象物だけを抽出するという処理を人の手で行っていました。時間と労力が必要なのはもちろん、作業者に知識や経験がなければ出来ない処理であること、また作業者のミスにより画像解析結果に差が出ることもあり、課題となっていました。

AI(人工知能)による画像解析でより精密に

近年ではAIを活用した画像解析技術が向上しています。AIとは人工知能のことで、対象物の特徴やパターンを認識し、学習することで、正確かつ迅速に画像解析が行えるようになります。

AIを活用した画像解析処理は、様々なシーンで活用されています。

  • 指紋認識(スマホ・金融機関のATMなど)
  • 顔認証(スマホなど)
  • 彩認識(金融機関など)
  • 観測情報の統計(天気予報など)
  • 航空画像(位置情報など)
  • 衛星画像(位置情報など)
  • 防犯カメラ(ショッピングモール・企業・空港・駐車場など)
  • 医療(X線CT・MRI・電子顕微鏡など)

このように、私たちの生活の身近なところでも画像解析の技術は活用されているのです。

防犯カメラや監視カメラの画像解析もAIで

従来の防犯カメラや監視カメラは、対象となる場所や物の映像を記録するというもので、トラブルが起こった際の証拠を残すことが主な目的でした。AI技術を防犯カメラに搭載することで、顔認証やヒトモノ行動認識、車番認識等が可能となりました。

不審人物や不審な物体を認識し、画像解析により人物の特定を行うことや、万引きや置き去り等の行動パターンを認識させることで犯罪を予見し、犯罪を未然に防ぐための対策をとるなど、AIによる画像解析技術は幅広く活用されています。

映像監視サービス「TRASCOPE-AI」による画像解析

弊社が提供する「TRASCOPE-AI(トラスコープエーアイ)」は、AI技術と無線×クラウドを活用した次世代型映像確認サービスです。顔認証やヒトモノ行動認識、車番認識など様々なアルゴリズムを搭載することが可能です。防犯対策やセキュリティ対策としてはもちろん、危険エリアの管理、鉄道における不審者や侵入検知など、遠隔での統合監視が必要な様々なシーンでご活用いただけます。

更に、アルゴリズムの遠隔アップデート等のAIアルゴリズム管理機能やシステム連係機能も充実しているため、高付加価値な映像監視サービスのご提供が可能となります。

「TRASCOPE-AI」の画像解析技術を活用した防犯・セキュリティ対策事例

TRASCOPE-AIが具体的にどのようなシーンで活用されているのか、いくつか事例をあげてご説明します。

事例①駅構内の安全管理
公共交通機関では線路上のトラブルだけでなく、ホームからの転落事故、テロなど、様々なトラブルが想定されます。そのため、利用者の安全管理を目的とした監視カメラの設置は不可欠です。
TRASCOPE-AIによる画像解析により、設定した危険区域への侵入や不審人物の行動を検知し、リアルタイムで管理者に異常を報告することが可能です。AIによる画像解析技術を活用することで、人が目視で行う場合のセキュリティ対策よりも精度の向上が見込めるとともに、人件費などのオペレーションコストを削減できるメリットもあります。
事例②倉庫の在庫状況・棚卸し状況把握
TRASCOPE-AIの画像解析技術を活用することで、物の数をカウントすることができます。例えば、倉庫に保管している商品の在庫や棚卸状況、物の位置情報を遠隔地から確認が可能です。また、入退室ゲートに顔認証システムを導入することで登録者以外の出入りを制限することや、車番認識アルゴリズムにより駐車場に待機する車両を管理することもできます。
事例③商業施設でのマーケティング
複数の人が入店する商業施設にTRASCOPE-AIを設置することで、防犯・セキュリティ対策としてはもちろん、マーケティングにも活用することが可能です。属性分析カウントのAIアルゴリズムを搭載したTRASCOPE-AIは、店舗や商業施設における防犯対策はもちろん、画像から客層(年齢・性別などの属性)を解析し、一元管理しておくことで、同一人物の同一店舗における来場日時及び来場頻度等のリピート分析を行うことができます。またAIによる画像解析でリアルタイムの人数カウントが可能なため、混雑状況を把握し、スタッフや警備員を適切な場所に配置するなど、オペレーションの効率化も見込めます。
事例④顔認証による入退室管理
TRASCOPE-AIは、世界最速エンジン+エッジ処理により、高速での顔認証を実現しました。世界トップの圧倒的なスピードにより最大30名の同時認証が可能となり、利便性を追求した顔認証システムを様々なソリューションにて提供いたします。
オフィスや建築現場などの入退室・出退勤管理にTRASCOPE-AIを活用することで、顔認証による時間短縮、管理コスト削減以外にも、各種ログから様々な外部システムと連携させることができます。また、入退室ゲートにおいて、顔データ未登録者を検知した際は、パトランプの点灯やメールでの通知により、管理者へと即座に報告いたします。メールには検知時の画像確認URLが記載されており、遠隔からでも確認が可能です。

最後に

AIによる画像解析技術は日々進化を続けています。AI画像解析技術を搭載した防犯カメラや監視カメラを設置することで、安全管理や防犯対策はもちろん、客層分析マーケティングや人数カウントも可能です。AI技術を搭載した映像監視サービスTRASCOPE-AIの活用シーンは今後さらに広がるでしょう。

TRASCOPE-AIについて、より詳しく知りたいという方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。ご要望・要件に応じて、ご提案させて頂きます。

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